真っ赤な薔薇の花☆楽しい集い・・・ベルの作品 花の手書き絵 パート29
先日 美術を志された時に坂本繁二郎画伯に師事されたという東京芸術大学ご出身の油絵の先生にお目にかかった。たくさんの感動的な御言葉を頂きとても有難かった。坂本繁二郎先生との思い出話では 絵の指導や油絵の具のテクニックなどは一切触れられず 「絵は 心で描くものだよ。」と おっしゃったという言葉が私の心に響いた。
絵は心で描くもの…花の絵を描くときは 花をじっくりみつめ 花の特徴を教えてもらい その花の魅力を描かれたら、、、と願っていた私。そこに 花のこころや私のこころが入ってきて より難しい! と感じるようになった。
5月の市主催のバラフェアーに併せた バラの絵展 に出品するバラの花の手書き絵が出来あがった。あとは 裏張りして額装丁するだけ・・・。今回 バラの花を描くとき気を付けたのは ばらの花の丸みとふわっとした花びらのふくらみ。5枚描いたが 描き終わる度に 反省点が必ず出てくる。一度色をつけたら やり直しのきかない一発勝負の布の絵。色を重ねたらシミになって 又新しく描き始めるしか方法がない。
出来あがった5点を主人に観てもらった。いつも出来あがったら 主人に観てもらって批評を仰いでいる。描いた本人は 我が子を眺めるような気持ちなので 良い悪いがちっとも分からない。そのうちの1点が 「葉の色が濃い過ぎる。」と言われた。「花も葉も濃ゆくてどうする。もっと葉っぱは 花にそっと添える気持ちでいいんだよ。」と・・・。
そっか、、、そうなのか、、、。描いているうちにだんだん力が入りこみ 描かなくてもいい所までのめり込んでしまって あとで後悔する私の性分。最近では ちょっと間をおいて 「これはこの辺で。」と自分に言い聞かせ筆を置くようにしていたのだが 「心で描くもの 心で描くもの・」と思って描いているうちについつい力んだのだろうか、、、。考えていたらその晩は 明け方までソファーで寝込んでしまっていた。
今日は 船に乗っている息子が下船して 家族で遊びに来てくれる日。朝から取り散らかしていた絵の道具をかたずけ パーティ会場にセッテイング。ウキウキ気分で買い物や手料理を作る。主人 おばあちゃんや実家の母 娘の家族も集まりいつものワイワイガヤガヤが始まった。こういう時が一番幸せを感じる時。いつもの賑わいが終盤になってお開きにさしかかった頃 この前の5枚のバラの花の絵を観てもらった。
「これ!これ! 私はこれが好き!」娘が大きな声で手にしたのは この前指摘されて力落としていた例の真っ赤な薔薇の花の絵。「そうかぁ? 色が濃くないか?」と 主人。「この絵はそれが良かと思うよ。私は薔薇よっ 私は葉っぱよっ 負けるもんですかってお互いが張り合っている処が良かじゃんね。」と言ってくれた。そうか、、そうなのか、、。そういう見方もあるのか。
「おかあさん いろんな花があるじゃんね。バラみたいな個性的な花もあれば カスミソウみたいに一歩さがって引き立て役になる花もある。人も十人十色。いろいろ気にせんでんよかとよ。人の意見は意見として尊重しなければいけんけど この間逢ったという有名な画家の方がおっしゃった「あなたの絵には 一本筋が通っている。」という言葉を信じて お母さんの絵を描き続ければ良かとよ。」 二人並んで食器を洗いながら そっと言ってくれた。真っ赤な薔薇の花の絵が教えてくれた ちょっとうれしい出来事だった。
赤いバラの花ことば
情熱
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